ピアノと脱力とボディマッピング


ピアニストなら 誰でも知っておきたい からだのこと

ピアノ練習時に手首を柔らかくして演奏できないかと思い、「ピアニストなら 誰でも知っておきたい からだのこと」というボディマッピングの本を購入しました。きっかけは、↓のピアノblogの手首の記事。以前から、手のフォームやピアノマーベルで感じた疑問点を相談させていただいている、とん子先生のブログです。ピアノを指導する立場から感じたことを書かれています。

脱力 | ぴあの ときどき たま

実は以前のレッスン中にも、「手首を柔らかく」と指導してもらっていました。ブログを読んで、あらためて練習動画を確認すると、まったくできていません。ガチガチです。わかっちゃいるけど直らない。これは放置してはダメだと、手首の使い方について調べ始めたのが1か月ほど前です。

少しWEBでも調べてみたのですが、情報が断片すぎたり根拠が示されていなかったりと、逆に混乱しそうでした。そこで、「ピアニストなら知っておきたい体のこと」を購入。いつか読もうと思っていた本ですが、今思えば最初に読んでおくべき本でした。

この本は、ボディ・マッピングの本です。普段、私たちは意識しなくても、歩いたり、体を動かしています。ですが、重心に関係する関節がどこにあるかとか、余計な力が入っていないかを意識したりはしていません。そういった体の要所の位置を正確に意識して再確認(マッピング)し、無理のない姿勢や体の動きを学ぶのが、この本の趣旨です。

ボディ・マッピング内容

まず、解剖図で骨・関節・筋肉の位置や関係性の説明があります。次に、どのように意識を向けてマッピングしていくか’具体的’に指示があります。その後の体が安定して脱力できる姿勢を学んでいきます。体の関節や筋肉に意識を向けるだけで、何かが大きく変わるのか?と、思いますよね。

以前、武井壮さんが逆立ちを指導するというテレビ番組の企画がありました。この中で、武井さんは、立ったまま両手を上げ、その両手の上に地面があると想像するよう言いました。そして、その時の体の形が逆立ちをしている時の感覚だと伝えました。こう指導された小学生は、すぐに逆立ちができるようになりました。今回の本とは直接の関係はありませんが、意識の向け方ひとつで出来るようになるという好例ですので、よかったら動画をWEBで探してみください

話をもどします。この本を読んで、1週間ほどボディ・マッピングを試したところ、手のフォームや腕の位置などで迷いが少なくなりました。上手く弾けていないと感じた時に、どこに問題がありそうかセルフチェックしやすくなりました。鎖骨だろうか、肩周りの筋肉だろうか、腕の回転の軸が親指側になってないだろうか、いや骨盤が安定してないじゃないだろうか…etc。

他にも、練習後に少し感じていた腰や右手の痛み(というかコリ?)が無くなったり、歩きすぎた時に感じていた足の裏の痛みも軽減されました。よほど、余計なところに力が入っていたのだと思います。

少し詳しく書くと、腰の痛みは、骨盤の位置を確認して、お尻の筋肉の緊張を解く。右手は小指主導で弾くように改善。足は、2つのアーチを意識して歩く。これで改善できました。

ただ、手首を含めた上半身全体を柔らかく使うためには、じっくり取り組む必要があると感じています。朝起きた時と練習前にボディ・マッピングを試しているので、これを続けていこうと思います。

「手首を柔らかく使いたい」と考えて購入した本ですが、手首だけに意識を向けるのは駄目で、体全体の脱力を目指さないといけないと気づかれた本です。鎖骨も腕の一部であることや、小指主導で動かすと怪我をしにくく素早く指を動かせる。など、体に対する意識の向け方が変わります。

難点は、やはり目にめない部分のことなので、本当にできているのかわかりにくいところです。DVDもあるそうなので、まずそれでチェックしつつ、指導してもらえる機会があればトライしてみたいと思います。

大型の書店や図書館なら置いてあると思いますので、気になった方はチェックしてみてください。